世の中には、表面的には正しいと思われることが、実は根本的に歪んでいることがある。たとえば、働かずに生きている者が、真面目に働いている者よりも多くの利益を得ている現実がある。これは一見不公平に映るが、そこにはもっと深い問題が隠されている。
社会では、表向きは努力や勤勉さが報われるべきだとされているが、現実は違う。生きるための最低限の保障すらない中で、自己責任を強調する社会は、結果的に弱者を追い詰める構造を作り出している。頑張っても報われない人々が多くいる一方で、国が定めた制度の隙間を利用する者たちが得をしている。これが現実だ。
もし、努力しても報われない社会を木に例えるなら、その根っこが腐っているのだ。幹がいくら立派でも、根が病んでいればいつかは倒れる。今の社会の問題はまさにその根の部分にある。働いても生活が苦しい人がいる一方で、働かずに生活ができるシステムが存在している。この歪みは、いずれもっと大きな問題を引き起こすだろう。
結局、私たちはこの矛盾を見て見ぬふりをしている。それどころか、誰もが自分の目の前の生活に追われ、他人の不幸や不満を笑い話のように扱うこともある。だが、その笑いは一瞬のものに過ぎず、根本的な問題が解決されない限り、いつか自分たちにも同じ運命が降りかかるかもしれない。